欠陥

「周りと比べる」

 

これがどれだけ劣等感を覚える行為か、分かるだろうか?

 

「周りの人はこれができるのに俺はこんなことすら出来ない、欠陥品だ」

そんな思考が頭をぐるぐると駆け巡る 

 

今日もろくに為にならない知識を右から入れて苦く裂けるようなものを左から出す

 

世間からのブーイングが聞こえる

聞いた覚えのない耳鳴りが今日もまた孤独の夜を駆け巡る

将来と今の不安を背中に抱えて腰が曲がる

老化は進む

人生を謳歌できると考えていた過去の俺は死んでしまった

「自分で自分を殺してしまった、生きてはいるけど。

今の俺は俺じゃない。

『欠陥した人間だ』」

 

例えば風船は宙に舞うと割れたり天井がない限り上へ上がっていくだろう

ただ俺の見えてる時点は違った

下へ向かうのだ

大地へ巡るのだ

まだ『肉体』というのがあるのに

もう土へ帰りたいという思考がある

俺とは違って上に動くことが出来るのにわざわざ下に逝くなんてね

悲しいと思わないか?

お前は転生したら何になるんだ?

土に篭もる生物?

それか因果応報に期待してあの世で努力するのか?

土にはこもらず空を羽ばたく鳥へとなるのか?

安心しろ、お前みたいな奴は俺が打ち落としてやるから

嫌なら俺から離れろよ

死んでしまうぜ

 

今日も味のしない生物の死体を胃に流し込む

交配して気持ちよくなったのか?こいつらは

セックスは快楽と生命誕生へ導く最低な手段だぜ

下手すりゃ人生狂わせることも出来るからな

Hey bitch?

無駄な生命のために腰振るのはやめな

振るのは腰じゃなくててめぇの人生にしろ

その腐った棒と共にな

「快楽」以上の後悔を味わえよ

そして俺は今日も糖分を過剰摂取して、「過労死寸前」で生きる

 

Saturday

人生の光も去ってくそんな日

Sunday

日曜とかほざいてるくせに影しか出ない

そしてそれを具現化したMonday、月曜日

まぁ月という奴はせいぜい太陽という輝いた完成されしものがいないと輝けないもんな

なぁ、お前も余程の欠陥だろ?

そのボコボコに凹んだ皮膚はどうなってるんだ?

 

やがて今日も夜が来て朝を迎える

抑制できない気持ちを吐くことも出来ず

今日も塩辛い液体を流し

架空の致命傷を背負い

現実と戦う

 

 

『人生なんて楽しんだもん勝ち?

楽しめない側の意見なんて聞いてないくせに

敗北者の意見は耳にすらしねぇんだな』

 

欠落した人間.